顧客満足度の調査方法はどうやる?指標やアンケートの作り方を解説

指標やアンケートの作り方_500x500pix

「顧客満足度の調査方法って、どうやればいいの?」
と調べている方へ結論からお伝えすると、以下の選択肢があります。

▼ 顧客満足度の調査方法
調査の方法自社で行う リサーチ会社に依頼する 外部機関が発表している調査結果を活用する
調査に使う手法顧客アンケート ユーザーインタビュー 接客時のヒアリング など

一見、難しそうに感じるかもしれません。
ですが、本記事では専門知識がなくても誰でも簡単に、しかもコストをかけずに無料で顧客満足度を調べる方法を解説しますのでご安心ください。
顧客満足度はマーケティング活動において欠かせない重要指標です。まずは、顧客満足度の調査をするための基礎知識をインプットしていきましょう。

本記事のポイント

● 顧客満足度の調査方法の基礎知識が身につく
● 具体的に何をどうやれば良いのか簡単理解
● すぐに使えるテンプレートや注意点まで解説


「顧客満足度の調査方法を知りたい」
「顧客満足度を把握して売上アップにつなげたい」

…という方におすすめの内容となっています。

この解説を最後までお読みいただければ、「顧客満足度の調査のやり方」はもちろん、調査結果を次の改善アクションにつなげるコツまで把握できます。
結果として、売上アップにつながる顧客満足度調査を実現できるはずです。では、さっそく解説を始めましょう。

1. 顧客満足度調査とは

まず「顧客満足度調査」の基礎知識から見ていきましょう。

1-1. 顧客満足度とは“顧客がどれだけ満足しているか”を数値化した指標

顧客満足度(CS、CSAT:Customer Satisfaction)とは、顧客がどれだけ満足しているかを数値化した指標のことです。
言い換えるなら、顧客が購入後に「買って良かった(使って良かった)」と思う度合いが、顧客満足度になります。
顧客満足度を調査すると、顧客が購入した商品・サービスや、その提供元である企業やブランドに対して、どの程度の満足を感じているか(あるいはどの程度の不満を感じているか)がわかります。

1-2. 顧客満足度の測定によく使われる2つの指標

「具体的に何を測定して顧客満足度の指標とするか」は、企業の考え方によって違いが出るところです。「この指標を顧客満足度としなければならない」といった決まりや定義があるわけではありません。
その前提のうえですが、多くの企業で顧客満足度の測定をする際に使われている指標が2つあります。

  • ネットプロモータースコア(NPS)
  • 評定尺度による満足度評価

ネットプロモータースコア(NPS:Net Promoter Score)

ネットプロモータースコア(NPS:Net Promoter Score)は、
「あなたはこの商品(サービス)を友人に勧めたいと思いますか?」
という質問に対する回答です。

ネットプロモータースコア

NPSはロイヤルティ マーケティングの研究の第一人者フレッド・ライクヘルドが提唱した概念で、顧客ロイヤルティや顧客満足度の指標として、よく採用されています。
NPSでは、10点満点で回答し、9〜10点と回答した顧客(推奨者)の割合から、0〜6点と回答した顧客(批判者)の割合を差し引いて、スコアを計算します。

▼ 計算例

・9〜10点と回答した顧客の割合:70%
・0〜6点と回答した顧客の割合:10%
 の場合、NPSスコア:70−10=【60】

評定尺度による満足度評価

評定尺度による満足度評価とは、不満/満足の度合いを7段階・5段階といった尺度で区切って回答させる方法です。評定尺度

あなた自身も、こういったアンケート依頼を受けたことがあるかもしれません。
例えば「カスタマーサポートでの応対終了後に、ユーザーへメールでアンケート依頼を送信して、応対の満足度を調査する」といった使われ方が多く見られます。
5〜7段階のほかに、より簡略化した2段階(満足/不満、いいねボタン/バッドボタン)もよく使われます。

2. 顧客満足度調査の2つの目的

次に「なぜ顧客満足度を調査して、数値化すべきなのか?」について見ていきましょう。
顧客満足度調査には、大きく分けて2つの目的があります。

1.対応品質・サービス品質のモニタリング(定期調査)
2.課題・問題の分析や仮説検証(単発調査)

それぞれ見ていきましょう。

2-1. 製品品質・サービス品質のモニタリング(定期調査)

まず1つめの目的は「製品品質・サービス品質のモニタリング」です。
製品やサービスの品質に問題がないか監視し、問題が発生すれば速やかに対応できる仕組みとして、顧客満足度調査を実施します。

例えば、お客様相談窓口に問い合わせをした後、メールで「今回のサポート対応の評価をお願いします」といったアンケートを受け取ったことはないでしょうか。
これは、対応品質のモニタリングを目的として行っている顧客満足度調査といえます。
あるいは、顧客に対して「3カ月に1回」などのルールを決めて、定期的に同じ質問内容でアンケートを行い、商品・サービスの品質に問題が発生していないかモニタリングする手法も、多くの企業が実践しています。

2-2. 課題・問題の分析や仮説検証(単発調査)

次に2つめの目的は「課題・問題の分析や仮説検証」です。
前述のモニタリング目的の顧客満足度調査では、常時の定点観測を続けることに意味がありますので、一度仕組みを作ったら、ルーティンで回していくイメージです。
一方、こちらの課題・問題の分析や仮説検証を目的とする顧客満足度調査は、必要に応じてその都度、企画・設計を行い、単発で調査を行います。

例えば、新商品を発売したとしましょう。しかし、目標としていた売上に届かなかったとします。売上未達となったのは、何が原因なのか? と問題点を分析する際、
「顧客満足度に問題があったのかもしれない」
という仮説に行き当たれば、顧客満足度を調査して、仮説を検証していくというわけです。

もし、調査の結果、
「やはり顧客満足度に原因があった」
となれば、顧客が不満を感じていた内容が、問題解決のヒントになります。

あるいは、
「顧客満足度には問題がない(顧客満足度は高いのにもかかわらず、売上が伸びなかった)」
とわかれば、真因がどこにあるのか探る手がかりになります。

以上をまとめると、顧客満足度調査をする際には、「何のために顧客満足度を調べたいのか?」という目的を明確にしておくことが大切です。
目的次第で、調査の設計が変わってくるためです。

3. 顧客満足度の調査方法(1)自社で行う

顧客満足度を調査したいと思ったら、具体的なやり方としては(1)自社で行う、(2)リサーチ会社に依頼する、(3)外部機関の調査を活用する、という方法があります。
まずは自社で行う方法をさらに3つに分けて、詳しく見ていきましょう。

1.顧客から直接ヒアリングする(営業担当者・お客様相談窓口など)
2.インターネット・電話・ハガキなどでアンケートを実施する
3.ユーザーインタビューを実施する

3-1. 顧客から直接ヒアリングする(営業担当者・お客様相談窓口など)

1つめの方法は「顧客から直接ヒアリングする」ことです。
普段から顧客と直接接している営業担当者や、お客様相談窓口のオペレーターなどが、通常業務の延長線上で顧客の満足度をヒアリングする方法になります。
古典的に思えるかもしれませんが、おすすめの手法です。なぜなら、リサーチ予算が取れない中小企業でも今日から実践でき、しかも顧客理解に通じる有益性があるためです。

“顧客満足度調査”という言葉には大々的なイメージがあり、「費用や準備が大変そう、ウチには無理」という声も聞かれますが、まずはできるところから着手することが大切です。
数字の正確性やサンプルの確保数などは、不十分でかまいません。最初から完全である必要はまったくないので、まずは顧客満足度を把握するスタートを切りましょう。
顧客から直接ヒアリングした満足度は、営業日報などのレポートに記載欄を設け、記録できるようにしましょう。例えば営業担当者の肌感覚で構いませんので、5段階評価で数値化しておくと、分析しやすくなります。

3-2. インターネット・電話・ハガキなどでアンケートを実施する

2つめの方法は「インターネット・電話・ハガキなどでアンケートを実施する」ことです。
アンケート形式の顧客満足度調査は、最も多く実施されている手法といえます。
もしあなたの企業が自社で顧客のメールアドレスを保有しているのであれば、インターネットによるアンケート調査がすぐに実施可能です。

無料で使えるWebアンケートツールがありますので、ツールを使ってWebアンケートフォームを作り、そのURLを記載したアンケート依頼メールを配信すれば調査できます。

▼ 無料で使えるWebアンケートツールの例

既存ツールを使ってアンケートを実施すると、その後の面倒な集計作業を、ツールにおまかせできるメリットがあります。

最初は1問のみのシンプルな調査からスタート

顧客満足度のアンケート調査の精度を高めていくうえでは、調査票(アンケートの設問内容、設問数、回答の選択肢など)の設計が重要になりますが、ここでも最初からパーフェクトを目指す必要はありません。
おすすめのファーストステップは、前述のNPSの1問のみでアンケートを実施することです。

ネットプロモータースコア

※補足:「友人」の部分は、提供するサービスの内容次第で適宜修正しましょう。例えばビジネスツールなら「友人や同僚に」、家族で共有される商品なら「友人や家族に」、といった具合です。

顧客データを自社で保有していない場合はどうする?

顧客データを自社で保有していない場合(メールでアンケート依頼ができない場合)には、商品・サービスの提供と一緒に、アンケート依頼の紙やハガキが顧客に届くように設計しましょう。

例えば、化粧品であれば製品にアンケート依頼のチラシを封入する、飲食店であればレシートと一緒に渡す、などの方法が考えられます。
アンケートの回収方法はハガキ形式にするほか、前述のアンケートフォームのQRコードを印刷しておき、チラシからWebアンケートフォームに飛んで回答してもらうと、運用しやすくおすすめです。
なお、顧客数が多いマスブランドの場合は、後述する「4. 顧客満足度の調査方法(2)リサーチ会社に依頼する」の方法もおすすめです。続けてご覧ください。

3-3. ユーザーインタビューを実施する

3つめの方法は「ユーザーインタビューを実施する」ことです。
ユーザーインタビューは、顧客満足度調査のファーストステップとしてはおすすめしません。ここまでにご紹介した2つの方法(顧客から直接ヒアリング、インターネットなどでアンケート実施)に比較すると難易度が高いためです。
ですが、「顧客満足度を深掘りして、より深く顧客を理解したい」というフェーズでは非常に有益な手法になります。ぜひ、今後の選択肢として覚えておきましょう。

ユーザーインタビューでは、顧客を会議室などに呼ぶか、または顧客の自宅を訪ねて、顧客と直接対話しながらインタビュー形式で顧客満足度を調査します。
ユーザーインタビューが真価を発揮するのは、「2-2. 課題・問題の分析や仮説検証(単発調査)」を目的として顧客満足度を調査するシーンです。
というのは、顧客の回答に対して深掘りする質問を重ねられるため、アンケート調査だけでは見えてこない深度ある調査が可能になるからです。

4. 顧客満足度の調査方法(2)リサーチ会社に依頼する

ここまで自社で顧客満足度を調査する方法を解説してきましたが、自社でセルフで実施する以外に「リサーチ会社に依頼する」という方法もあります。
リサーチ会社に依頼する大きなメリットは、リサーチの専門家(リサーチャー)にアンケート調査票や回答者などの設計を依頼でき、質の高い調査ができることです。
加えて、リサーチ会社が持つパネル(調査対象のモニター、アンケート回答者の集団)を利用できることも、利点として挙げられます。

リサーチ会社への依頼がおすすめのケースは、以下のとおりです。

▼ リサーチ会社への依頼がオススメのケース
  • リサーチ費用の予算は確保できるが、社内の人的リソースが確保できない
  • 特定の課題・問題について、リサーチの専門家チームに分析を依頼したい
  • マスブランドを扱っているが自社で顧客情報を保有していない

マーケティングリサーチ業界の2強といわれる会社には、インテージとマクロミルがあります。

▼ 代表的なリサーチ会社の例

「どのリサーチ会社に依頼したら良いか、まったくわからない」という場合には、まずはこの2社に問い合わせるのがおすすめです。
ただし2社とも大手のリサーチ会社のため、予算感が合わないというケースもあるかもしれません。その場合には、「低価格」をアピールポイントとしているリサーチ会社も視野に入れて検討すると良いでしょう。

▼ 低価格のリサーチ会社の例

5. 顧客満足度の調査方法(3)外部機関の調査を活用する

最後に「外部機関の調査を活用する」方法をご紹介します。
商品・サービスによっては、新聞・雑誌などのマスコミや業界団体などが、独自の顧客満足度調査を実施して結果を公開しており、これが顧客満足度の把握に役立ちます。
外部機関の調査のメリットは、競合他社の顧客満足度と自社との比較ができることです。積極的に情報を入手して活用しましょう。

例えば、グローバルに展開している企業であれば、ACSI(American Customer Satisfaction Index:米国顧客満足度指数)※が重要な指標となります。
※ACSI…アメリカで大きな影響力を持つ顧客満足度指標。1994年から継続して発表されている。

近年では、ACSIの日本版であるJCSI(日本顧客満足度指数)への取り組みも進んでおり、2020年度の調査結果は以下のリンクから確認できます。

上記調査によれば、各業界の顧客満足度1位企業・ブランドは以下のとおりです。

■各業種の顧客満足1位企業・ブランド:
・阪急百貨店【百貨店】
・ヨドバシカメラ【家電量販店】
・無印良品【生活用品店/ホームセンター】
・ディスカウントドラッグコスモス【ドラッグストア】
・びっくりドンキー【飲食】
・スターバックス【カフェ】
・阪急電鉄【近郊鉄道】

出典:公益財団法人日本生産性本部「2020年度 JCSI(日本版顧客満足度指数)第4回調査結果 」

なお、ACSIやJCSIの対象となる機会のない中小企業であれば、比較サイトや口コミサイト、Amazonや楽天の商品レビューなど、インターネット上で入手できる情報を有効活用して、顧客満足度に関するデータを集めましょう。

6. 顧客満足度のアンケートに使える調査票テンプレート

「さっそく顧客満足度の調査を実践してみたい」
という方のために、調査票のテンプレートをご用意しました。
調査票を作成するたたき台として、ご活用ください。

▼ 顧客満足度の調査票テンプレート

それぞれの質問の補足説明は、以下のとおりです。

【Q1・Q2】
総合的な満足度を調査する質問です。Q2の自由回答で理由を聞くことで、後から調査結果の深掘りができるようにしておきましょう。

【Q3】
Q1の中身を分解するとどうなっているのか分析するための質問です。実際に聞く項目は、商品・サービスによって適切なものに変えてください。

【Q4・Q5】
先にご紹介した「ネットプロモータースコア」の質問です。Q1・Q2と同じく理由を聞くことで深掘りができるようにしておきます。

【Q6】
満足な点・不満な点の自由回答で、Q1〜Q5の質問では拾いきれなかった顧客のニーズを拾えるようにします。

【Q7】
顧客属性から調査結果を分析できるようにするために顧客情報を収集します。収集する項目は商品・サービスによって適切なものに変えてください。なお後述しますが個人情報の取り扱いには注意が必要です。

7. 顧客満足度の調査方法における注意点

実際に顧客満足度の調査に取り組む際には、注意すべき点があります。

1.個人情報の取り扱いに注意する
2.次のアクションにつながる調査でないと意味がない

それぞれ詳しく解説します。

7-1. 個人情報の取り扱いに注意する

1つめの注意点は「個人情報の取り扱いに注意する」ことです。
顧客データを保有している企業であれば、個人情報保護法に基づいて適切に運用しているはずですが、アンケートによって収集する情報についても、法令遵守で管理しなければなりません。

● 個人情報保護に関する主な留意点
項目概要
モニター登録時 (モニター登録する場合)・個人情報の取得目的、利用範囲などの説明と本人の同意 ・取得した個人情報の厳格な管理、取り扱いなど
アンケート回答時・調査の目的と活用方法、公開方法の説明と本人の同意 ・個人情報を回答してもらう場合には、その取り扱い(モニター登録時と同様) ・回答データの厳格な管理、取り扱いなど
システムの外部委託・システムの管理、運用を外部委託する場合は、各団体のルールに則り、委託先の選定や契約、個人情報の取り扱いなどを行う
調査結果の公開時・統計的に処理し、個人が特定できないよう配慮する

出典:総務省:個人情報保護に関する留意点

特に、普段の業務で顧客データを扱っていない担当者がアンケートを実施する場合、個人情報保護法に関して無知なために、思わぬトラブルを引き起こすリスクがあります。
社内の法務担当者や、顧客データを扱う担当者など、知識を持つスタッフに確認を取りながら進めましょう。
個人情報保護法について詳しくは、以下のページからご確認ください。

7-2. 次のアクションにつながる調査でないと意味がない

2つめの注意点は「次のアクションにつながる調査でないと意味がない」です。
顧客満足度の調査は、より良い商品・サービスを提供するための手段であって、調査自体は目的ではありません。
つまり、調査の結果を踏まえて意思決定し、アクションを起こせないと意味がないのですが、その観点が抜け落ちたまま調査を設計すると、意思決定しにくい調査結果になりがちです。

そこで、調査の設問を考えるときには、
「この設問で、●●という結果が出たら、××の改善策を実施しよう」
「△△の施策を実行する意義はあるか、検証するための設問を追加しよう」
といった具合に、常にアクションと紐付けてイメージしながら設計することをおすすめします。
そうすれば、具体的なアクションにつながる良い調査ができるでしょう。

8. 顧客満足度の調査結果の活用方法

顧客満足度の調査結果を次のアクションにつなげるために、具体的な活用方法を2つ、ご紹介します。

  • 定点調査で変化をつかむ
  • 顧客属性と紐付けて分析する

8-1. 定点調査で変化をつかむ

顧客満足度のベーシックな活用方法は「定点調査で変化をつかむ」ことです。
定点調査とは、ある一定期間ごとにまったく同じ質問の調査を継続して行うことで、時系列での変化や推移を測定する調査となります。
定点調査の適切な頻度は、商品・サービスによって異なりますが、例えば四半期に1回、1年に1回などと期間を決め、顧客満足度の推移をモニタリングしましょう。

仮に、急激に顧客満足度が下がることがあれば、
「何か問題が起きている」
と早期発見して解決策を打てるでしょう。
あるいは、新たなカスタマーケア施策をスタートした後に顧客満足度が上昇すれば、
「施策は成功している。このまま継続しよう」
といった意思決定が可能になります。

8-2. 顧客属性と紐付けて分析する

もうひとつの活用方法としておすすめなのは、顧客満足度の調査結果と顧客属性を紐付けて、顧客属性ごとの傾向を分析することです。

▼ 紐付けて分析するデータの例
  • デモグラフィックデータ(年齢、性別、学齢、職業、年収、家族構成など)
  • 行動データ(購入履歴など)

自社システムで保有している顧客データとの連携が可能であれば、システム担当者に入ってもらい、連携を前提として顧客満足度調査を設計すると良いでしょう。
具体的な分析手法としては、クロス分析(複数の項目をクロスさせて関連性を分析する)や回帰分析(結果となる数値と要因となる数値の関係性を明らかにする)があります。
アンケート分析の細かな手法についてはここでは解説しませんが、基本を知りたい方におすすめのページを以下にご紹介しておきます。

▼ マクロミルのサイトより:

9. 顧客満足度調査を顧客ロイヤルティ向上につなげるために

本記事では、顧客満足度調査の基礎知識を解説してきました。
顧客満足度調査を実施し、課題を把握したらすばやく改善のアクションを行い、顧客ロイヤルティの向上につなげていくことが重要です。

次世代の改善アクションとしておすすめしたいツールに、『Marigold Engage+』があります。

「既存顧客を大切にする重要性には気付いているものの、具体的にどんな施策を実行すべきなのか、わからない」
……という悩みを抱えている場合、「Marigold Engage+」の活用が有益です。

エンゲージメント・データ・プラットフォーム、エクスペリエンス、メッセージング、ロイヤルティの4つの機能を持ち、パーソナライズされた顧客体験・クロス チャネル メッセージング・ロイヤルティ戦略をオールインワンで実現できるツールです。
詳しくは以下のリンクからご確認ください。

なお、顧客ロイヤルティと顧客満足度については、以下の記事で解説しています。ぜひあわせてご覧ください。

10. まとめ

顧客満足度とは“顧客がどれだけ満足しているか”を数値化した指標で、ネットプロモータースコア(NPS:Net Promoter Score)や評定尺度による評価がよく使われます。
顧客満足度調査の目的としては、以下が挙げられます。

  • 製品品質・サービス品質のモニタリング(定期調査)
  • 課題・問題の分析や仮説検証(単発調査)

顧客満足度の調査方法は、(1)自社で行う、(2)リサーチ会社に依頼する、(3)外部機関の調査を活用する、という方法があり、自社で行う方法には以下があります。

  • 顧客から直接ヒアリングする(営業担当者・お客様相談窓口など)
  • インターネット・電話・ハガキなどでアンケートを実施する
  • ユーザーインタビューを実施する

顧客満足度の調査に取り組む際には、以下の2つのポイントにご注意ください。

  • 個人情報の取り扱いに注意する
  • 次のアクションにつながる調査でないと意味がない

顧客満足度の調査結果の活用方法としては以下が挙げられます。

  • 定点調査で変化をつかむ
  • 顧客属性と紐付けて分析する

顧客満足度調査は、まずは不完全でも構わないので取り組みをスタートすることが大切です。
実践するうちに、自社にノウハウや知見が蓄積し、さらに精度の高い顧客満足度調査が可能になります。
まずは無料でできる範囲で、1つの設問のアンケートから、小さくスタートしてみましょう。 ​

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